オリジナル小説を綴っています。 拙いものですが、少しでもお話を楽しめる憩いの場になればと。

夢叶 157 

そわそわと、なんとなく落ち着かずにベースをいじっていたら、ベースの弦がぷっつりと切れてしまった。「んだよ、気合入れろってことかあ?」新しい弦に張り替えながら、湊人が顔を紅潮させる。開演前のこの時間はたまらない。オーディエンスはもう集まっていて、自分たちの出番を待っている。もうすぐそこに出て行く。「気合入るよねー」ギターを抱えたままクーラーの前に陣取る策も、ピックを摘んだきり離さない。この大イベント...
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