オリジナル小説を綴っています。 拙いものですが、少しでもお話を楽しめる憩いの場になればと。

セカンドチャンス 33 金曜日(4) 

ミヒロの話に、俺は相槌も打てずにいた。ミヒロの右胸に、脇まで伸びる酷いY字型の傷を残した大事故。「俺の頭が覚えているのはそこまで。その後は病院だった」傷を残したのは体だけではない。脳に刻まれた瞬間の記憶。黒皮のドライビンググローブに投影される運転の後悔。それ以上に何が、どんなことがいまだにミヒロを苦しめているのだろうか。「目が覚めたとき、水の中から物を見ているように目がぼやけてよく見えなかった。車...
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