オリジナル小説を綴っています。 拙いものですが、少しでもお話を楽しめる憩いの場になればと。

44444HIT キリ番リクエスト(前編) 

 タイトルなにー(T^T)
 タイトル未定という前代未聞のアップで申し訳ございません m(__)m
 えっと、前後編になるので、後編までにはタイトルを・・・(滝汗)

(追記:limeさんが素敵なタイトルをつけてくださいました! 後編はそのタイトルで^^ limeさん、重ね重ね、ありがとうございます!)



 7月、七夕の願いが叶いまして、ブログのアクセスが44444HITに到達いたしました。いつもご訪問、応援をありがとうございます。皆様のお陰です。

 今回のぞろ目は今までと違って、ご訪問くださる皆様へのお礼と感謝の気持ちを込めまして、キリリクに初挑戦してみました。

 ぞろ目を突破し、リクエストをくださったのは、いつもご訪問くださる小説ブログ「DOOR」limeさんです。毎回の応援をありがとうございます。

 limeさんには私、思い出があるのです。あまりキリリクをされないlimeさんが、満を持して123456のキリリクを出されたとき、私、123455だったのです(なぬぅ~、と夜中に号泣)

 そんなlimeさんからのリクエストは・・・ 

“感動したからでもいいし、なつかしい夢を見たからでも良いし、ちょっとウルウルした田島君を見たい^^(やっぱりSか!)”

 ありがとうございます!^^

 この掌編を描くに当たり、limeさんのところのお話とキャラをお借りしました。

2012031714193533e.jpg  「雨の日は猫を抱いて」 (小説ブログ「DOOR」より)

 あらすじ(チラ見)

“悲しみを抱えた少年と、鬱屈した写真家。陰惨な事件の裏側で出会った二人は見えない悪意に翻弄されながらも 、ある真実に辿り着く・・・”

「雨猫」に登場する二つの心の物語を、どうぞお楽しみください^^

 さて、リクエストのほうは、写真家・倉田龍平と、バンドプロデューサー・葦埜御堂玲のにらみ合いから始まります。

*** ***

 44444Hit キリ番リクエスト(前編) (だからタイトル?)

*** ***

 奇跡のように繊細な写真。

 倉田龍平の写真はそう賞賛される。一瞬の瞬きを切り取ったような美しい作品は、見る者の心をぐっと引き付ける。この写真家は、今までに権威あるフォトコンテストでいくつもの賞を獲得している。

「倉田さんに、是非お願いしたいのですが」

 その日、倉田のオフィスに名刺を持って現れたのは、スクランプシャス(Scrumptious)のプロデューサー・葦埜御堂玲(あしのみどうれい)だった。

 この写真家に仕事を請けてもらうには根気がいる。ただ有名だから、ただ人気があるから、それだけの理由では撮ってもらえない。

 撮影で休みなく世界の各地を回っている倉田が日本にいる機会も少ない。そこを捉まえるだけでも一苦労なのだ。玲がここに足を運ぶのも今回が初めてではなかった。

「どうぞ」

 倉田の相棒の沢村がお茶を出す。倉田は多忙であるにもかかわらず、助手を取らず、ただ一人の相棒とも言える沢村にだけ助手としての仕事を任せる。

「このバンドのメンバー四人は、それぞれに倉田さんに気に入ってもらえるような良い顔を見せてくれると思いますよ」

 玲がテーブルの上に、スクランプシャスのプロフィール写真とライブのスナップショットを広げて説明する。

 バンドはまもなくニューアルバムをリリースし、直後にジャパンツアーをスタートさせる予定でいる。同時にライブツアーのDVDも製作される予定で、ツアーには撮影スタッフが同行する。

 そのDVDには、特典として写真集がつくという企画になっていて、その撮影を倉田にしてもらいたいというのが玲の依頼だった。

「ベテランの三宅さんが映像を撮るんでしょう。だったら、写真も三宅さんにやってもらえば良いのではないですか?」

 南米に赴いた撮影旅行から日本に戻ったばかりで、まだ疲れているのだろうか。倉田の反応は鈍かった。

「いえ、三宅さんも忙しい人で、今回はライブの撮影だけと言われているんです。写真のほうは、バックステージを含めたメンバーのプライベートもいくつか撮ってもらいたくて。ファンのために、メンバーの色々な表情を見せてあげられたらと思っています」
「ファンのために、ねえ」

 スクランプシャスはデビュー以来、数々のナンバーワンヒットを飛ばし、日本のみならず世界の各国もツアーでまわる人気バンドである。

 バンドはファンをとても大切にする。けれども、そんな肩書きも事情も、倉田の仕事には必要ないし、関係ないのだ。

 倉田が、テーブルに広げられたスクランプシャスの写真の一枚一枚に、なんとなく手を伸ばす。けれども、写真を見る目には何も映っていないように見える。難色を示す倉田に、依頼を受けてもらえるのだろうかと玲の心に不安が募り始めた。

「こんにちは。沢村さん」

 オフィスに誰かが来た。若い声だ。

「お、由希。今日も仕事が山のようにあるよ」
「オッケーです」

 玲は振り返ると、倉田の助手・沢村と談笑するその青年に目が釘付けになった。

「倉田さん、あの子は?」
「うちのバイト。俺は学生はいらないって言ったんだけど、沢村が自分のアシスタントとして使っているんですよ」

 由希に対して、なにか探し物でもするような鋭く強い視線を向ける玲に、倉田が付け加える。

「あいつはルックスは良いかもしれないけど、歌はへたっくそですから、スカウトしても全然使えないですよ」
「いや、そうじゃなくて倉田さん」

 玲の目が、今度は素早く、倉田のオフィスに飾られていたいくつもの写真を流し取るように動いていた。数あるディスプレイのうち、一番端にあった一枚、そこに玲の視線がぴたっと留まった。

「あの子、あの子ですよね」

 玲が迷いなく真っ直ぐと指差した先には、倉田の作品「雨の日は猫を抱いて」があった。仄かな雨の中、十歳くらいのかわいらしい子どもが、愛くるしい笑顔を向けている。

 胸に猫を抱いたその子どもの笑顔は、まさに一瞬の輝き。切なく美しく、見る者の心を掴んで離さない。倉田が某フォトコンテストで、初めて最優秀賞をとった作品である。

 このコンテストの受賞により、倉田の名まえは一躍業界に知れ渡る。けれどもその後、迷走するとともに苦節の数年間を過ごす。そして見事に復活して躍進を遂げ、今に至る。この作品は、倉田の職歴を語るのに欠かせない一枚なのである。

「玲さん」

 倉田の声がグッと下がり、視線が玲に向かう。今日、玲が倉田のオフィスを訪れて以来、初めて倉田の視界に入るのを許されたかのようだ。

「どうして、あの子だと思うんですか?」

 相手は、スクランプシャスという音楽業界の宝ともいえるバンドを動かしている、凄腕のプロデューサーなのだ。そのプロデューサーが直々に事務所にやってきた。倉田はやっと今頃になってその意味を自覚する。

「吸い込まれそうに黒くて深い瞳がね」

 玲も、倉田の目に映るバンドやメンバーを想像するように見つめ返す。睨みあう二人の間の時間が止まる。

「倉田さん、今度はスクランプシャスを撮るんですか?」

 沈黙の時間を割って入ってきたのは、写真のままの美しい瞳を持つ青年、高瀬由希だった。

「凄いなあ。僕、ファンなんですよ」

 いつのまにかテーブルの脇に来ていた由希は、バンドの写真を取り上げると嬉しそうに目を細めた。

「由希、ミーティング中だ」
「あ、すみません。緊急のアポが入って、倉田さんの都合を聞いてこいって沢村さんに言われて」
「そうか」

 倉田の目が、一瞬にして獲物を狙う狩人のようになった。一点に狙いを定めるように問う。

「玲さん、バンドのアルバムリリースはいつ?」
「三ヵ月後」
「ツアー開始は?」
「その二週間後」
「オッケー。由希、今のところ、今月末まで予定はいっぱい。それから、三ヶ月先からのアポは全部断ってくれ。スクランプシャスのジャパンツアーに同行する。そう沢村に伝えろ」

 その言葉を聞いた玲は、大きく頷いて倉田と視線を合わせた。倉田と玲は、どちらからともなく自然と出された手を、お互いにがっちりと握った。


(後編につづく)



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 あも、倉田がバンドの写真を撮るというだけで泣けるくらいに嬉しい(T^T)
 田島とメンバーは次回に登場です^^
 てか、limeさん、タイトルつけていただけませんかね(-_-;)



 ブログを一気読みしてくださった方へ

 先日、ブログにありますお話を恐らくほとんど一気読みしてくださった方、お時間をかけてくださり、ありがとうございました。どなたか分からないところが心苦しく申し訳ないのですが、感謝しております。一気読みに堪えられるお話かどうかは自信がないのですが、それでもとても嬉しく、励みになりました。遅筆ではありますが、またお越しいただけるように頑張ります。今後もどうぞよろしくお願いいたします。 けい m(__)m


 『夢叶』に、ご意見、ご感想、ご助言等いただけると嬉しいです。

 読んでいただき、ありがとうございます。皆様が素敵な一日を過ごされますように。

 Have a nice day!
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Comment

Name - lime  

Title - わーーーーい!

けいさん、雨猫の3人を使ってくださって、本当にありがとうございます!
まさかけいさんの手で倉田や由希が復活するなんて、嬉しすぎる。泣いていいですか!!
倉田が~~、あのサド親爺が~(笑)こんなに有名なカメラマンになって、玲さんとお仕事の話をしてる。スクランプシャスの写真集を撮ってくれと言われてる!そばには由希と、沢村がいる。く~~、なんて幸せな奴なんだ! 倉田のくせに。
でも腕はいいはずです。玲さん、お目が高い!
由希をあの写真の子だと見抜いた洞察力に、倉田がビビッと来ましたね^^ この辺の描写がすてき。
由希はやっぱり倉田の寵児ですもんね^^

田島君たちの登場は次回ですね。そう、次回が本番ですもんね。
ああ~、いいなあ。彼らの写真集、欲しい。
倉田、いい仕事しなさいよーーー。

けいさん、また雨猫を読み直してくださってうれしいです。作者でさえもちょこちょこ忘れかけてたのに、鮮やかに思い出すことが出来ました。44444ヒットに感謝です!
キリリクって、なかなか勇気が要るんですよね~。やってくださって、そして踏ませてもらえて本当によかった^^

あ、次回の後編はさらに楽しみにしています。
田島君に会える~~♡
え?タイトルがまだですって?わたしが決めるですって!?
またまた~~(笑)←笑って逃げようとしてますよけいさんw
でも、思いついたらまた来ますね~^^
2015.07.22 Wed 07:28
Edit | Reply |  

Name - けい  

Title - Re: わーーーーい!

limeさーーーーん! 
雨猫の3人を使わせてくださって、本当にありがとうございます!

まずは玲と倉田がご対面です。あ、由希と沢村もね。
倉田が4合わせの幸せを持っていくのですかね。倉田のくせに?(←このフレーズが良い^^)
うん。その腕を見込んでやってきましたよ。頼みますね^^
倉田の寵児・由希は業界でふらふらしていたら、玲じゃなくてもスカウトされるかもよ。
お気をつけて~(何を気をつけるのか?)
倉田、いい仕事してくれますよね^^

夢叶の面々は次回です。倉田と仕事します^^
ちゃんと倉田のイメージ通りに動けますように。
あえっと、ツアーは三ヵ月後なんで、のんびり・・・?(-_-;)
その間に、タイトル・・・(沈)
limeさん、笑って逃げようとしたあとで、きっと思いついてまた来てくださる、よね^^
2015.07.22 Wed 18:26
Edit | Reply |  

Name - -  

Title - 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2015.07.22 Wed 19:44
Edit | Reply |  

Name - けい  

Title - 鍵コメさん

わっわっわっ^^ ありがとうございます!
メッセージを贈りますね^^
2015.07.22 Wed 22:21
Edit | Reply |  

Name - あかね  

Title - No title

知ってるひとばっかり出てくるストーリィは、嬉しいです。
ああ、あのひと、あのひとも、といった感じで、私の記憶もまだとことんザルでもないなと思ったりもしています。

吸い込まれそうな黒い瞳。
そりゃあ印象的ですよね。

由希くんはたしか、うちのユキとは正反対みたいな性格で、将来が不安な少年でしたけど、こうして明るく元気に暮らしているのを見てほっとしました。

それから、スクランプシャス、すごいですね。

幸生「俺が見込んだだけのことはあるな、うんうん」
章「おまえの手柄みたいに言うな。おまえなんか関係ないんだよ。幸生なんかが注目しなくても、スターになる奴はなる。売れる奴は売れるんだよっ」

幸生「章……よしよし」
「章「俺はひがんでねーよーっ!!」

と、うちのふたりがもめています。
お見苦しいところをお見せしました。(^^;)

2015.07.24 Fri 10:58
Edit | Reply |  

Name - けい  

Title - あかねさん

コメントありがとうございます。

あかねさんもlimeさんのお話ご存知ですよね。
由希は印象的な子でしたよね。
いろいろあったけど、今は穏やかに暮らしていますように、です。
ユキちゃんとはテンションが全然違いますよね(笑)

あはは。ユキちゃんの手柄、あるかもしれませんよ~。
田島のデビュー前に、ベトナムで会ってますからね~^^
覚えているよ~^^

バンドがうまく行っているのは、プロデューサーの玲の力もあるんですよ。
セルフでは絶対に無理。

フォレストシンガーズの皆さんとは、きっとどこかで共演しますよね。
そのときは、アキちゃん、お手柔らかに~^^
2015.07.24 Fri 17:56
Edit | Reply |  

Name - LandM  

Title - No title

う~~む、しかし、バンドを組んでツアーができるだけでも素晴らしいですね。歌が上手い人が売れるというわけでもないですから、下手でもそれで好まれればいいですからね。
写真集!!。。。というのもすごいですよね。
感服でござる。(;一_一)
2015.07.25 Sat 19:35
Edit | Reply |  

Name - けい  

Title - LandMさん

コメントありがとうございます。

「夢叶」連載終了後、初めてのバンドその後、です。順調らしい(?)
写真集はDVDに付くおまけのヤツ。
倉田が撮るからあとでプレミアが付きそう(?)
2015.07.25 Sat 21:25
Edit | Reply |  

Name - 大海彩洋  

Title - あ

何だかすっかりコメを書いた気になっておりましたが、あらら、まさかのコメ遅れ。ごめんなさい! 拍手だけして後から帰ってこようと思っていて、また忘れちってた……というわけで、超遅ればせながらのコメです。
いやいや、limeさんの雨猫のお話を、けいさんの演出でしっかり思い出しましたよ。倉田、いつの間にそんなに偉くなってたんだ!と…・・^^; 
limeさんが書かれるとこんなに偉くなった倉田は絶対出て来ないなぁと思ったりして、で、けいさんが書かれると、こうして自然に偉くなっている……何だろな~、limeさんは「カッコいい有名人」を書くのが(多分)イヤなのかも? キャラたちはちょっと陰の要素を持っていてあんまり日の当たるところに出て来ないイメージ(だって、Sだから)。でも、けいさんが書かれると、キャラたちが自然に日の当たるところに出てくる! 陰と陽、全然違うけれど、それがまた何とも楽しい。2人の間を動いて、ちゃんと倉田は頑張ってるわけですね。
でもなんかえらそ~、倉田なのに(お前が言うな!)^^;
で、由希はこんなところで働いていたのか~。何だか面白い「その後」(きっと作者も知らなかった?)。で、音痴だったかぁ~(^^)
うん、どんな写真集ができるのかな? 後篇も楽しみ!
2015.07.29 Wed 00:09
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Name - けい  

Title - Re: あ

大海彩洋さん、コメントありがとうございます。

おお。雨猫を思い出してくださいましたか。なんちて。
コメについてはお気にせずに^^

倉田は意外に良い子だった、ですよ~^^
本編中は色々抱えていても、終わったら少しくらいすっきりするかな、と(?)
あ、それか、もしかして、人によって態度を変えるやつなのか・・・?
倉田なのに(これがここで流行る~^^)
ま、私の前で良い子ならそれで良いです。なんちて(^^:)

で、由希は沢村の元でバイトです^^
由希は歌わなくてもモデル立ちしているだけで良いわ(*u_u)(怪しい?)

書く者によって、キャラが微妙に変わるのもなんですね。
でも、オリジナルがオリジナルですよね(えっと、イミフ -_-;)

写真集^^ 倉田は後編も頑張りました^^
そんな後編の倉田もどうぞよろしく^^
2015.07.29 Wed 18:08
Edit | Reply |  

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